2006年度 F1ワールドグランプリ第17戦 日本グランプリ

今年もF1日本グランプリ in 鈴鹿がやってきました。鈴鹿でのF1グランプリは今年で20周年。この間色々なドラマがありました。ここでワールドチャンピオンが決定した年もありましたし、なんといってもあの『音速の貴公子』アイルトン・セナと ライバルアラン・プロストの名勝負もありました。チャンピオン争いをする中、スタート直後の第一コーナーで二人が接触し、そのまま揃ってコースアウトしたシーンはF1ファンの脳裏に焼きついてますね。
そんな日本のF1の聖地である鈴鹿でのグランプリ開催は今年で一旦終了し、来年からはトヨタの本拠地富士スピードウエイに日本グランプリの開催が移ってしまいます。この決定には日本のF1ファンの間でも納得できない部分も有るんですが 既に決まったことですからね。でもやはりここ鈴鹿はF1の聖地ですから、近いうちに再びここで日本グランプリが開催されることでしょう。

そんなことも有って、今年は金曜日のフリー走行初日から会社休みを取って行って来ました。しかし鈴鹿は朝から大雨!そんな中朝8時半から自転車で鈴鹿サーキットへ。行く道中も雨はまったく止む気配は無いし、以前茂木で買ったGTのポンチョは 何度も洗濯したもんだから、水を殆ど弾かないだけでなく、逆に雨が染み込んで来て腕に絡みつくは、下のTシャツは濡れてしまうわで、おかげでサーキットに着いた頃は下着まで湿って気持ち悪い・・・。

サーキットに着いたら既に多くの観客が詰め掛けていました。来る道中さほど人が居なかったので、さすがに金曜日だし人少なくて余裕でいい場所が確保できると思ってたんですけどね。なんせ貧乏人の私には3万も4万もする指定席は 手が出ませんから、自由席で早めに行って場所取りするしかありませんから・・・・。
従ってまずは場所取りです。去年は正面ゲートから一番遠いスプーンカーブでしたが、遠すぎるしメインスタンド周辺の動きもまったくわからないので、今年はメインストレートの裏側になる、 逆バンクからダンロップコーナーに場所を取ろうとそちらに向かいました。正面ゲートから入って右へ行き、少し先の分かれ道からコースの下をくぐるトンネルを抜けて逆バンクへ。もう既に絶好のポイントは人が来てて、シートが沢山敷いてあります。 やはりみんな同じこと考えてるんだね。
それでもまだあちらこちらに隙間はあるので、コースの見晴らしいいところを探してうろうろし、結局ダンロップコーナーのほぼ中央辺りが良さそうだったのでここを確保するためにシートを敷きました。ここからなら、逆バンクを立ち上がってくるマシンもよく見えるし、 もちろんダンロップコーナーを回ってデグナーへ向けて加速するマシンとそのエンジン音が良く聞こえます。しかも最終コーナーからメインスタンド前に向かう途中も少し見えるし、距離はあるけどメインストレートから第一コーナー、第二コーナーと 見えます。ものすごい速度で第一コーナーへ飛び込むマシンが良く見えます。しかも遠く伊勢湾も見えるし、結構悪くないポイントが確保できました。

場所の確保が出来たところで、1回目のフリー走行までまだ時間が有るので、一旦メインゲート前の広場に戻ります。ここには昨年同様、数々のショップやイベントブースが立ち並んでいます。買い物は後にして一旦色々グッズやブースを見て回り、 フリー走行が始まる1時間前を切ったところで、再び確保した場所に戻ります。

午前11時、予定通り1回目のフリー走行が開始されましたが、雨は弱くなっているとはいえ降り続いています。従って各チームのメインドライバーは、なかなかマシンを出してきません。 ルールでマシンは2戦続けて同じ物を使用しなければいけない事になっていて、前回の上海グランプリでニューマシンを使用したドライバーは、ここ鈴鹿でも同じマシンを使用しなければいけません。新しいマシンに変えると ペナルティーが科せられますから、こんな雨の中無理して走ってコースアウトしてマシンを壊しては何にもなりませんからね。そんな中でも第3ドライバー達はマシンのデータ取りや、自分自身のアピールのためにもウエットタイヤを 装着しコースに次々出てきます。彼らは第1、第2ドライバーに何かトラブルが無い限り本戦に出ることは無いので、マシンが壊れても影響ないし、何より上位ドライバーやチームのために色々なデータを収集しなければいけませんからね。
結局1回目のフリー走行は、フェラーリのシューマッハもマッサも出ないまま。昨年のチャンピオン、ルノーのフェルナンド・アロンソも出るには出たけど、1周しただけでピットに戻ってしまいました。そのまま予定の1時間が終了し 午前のフリー走行は終了です。

午後からの2回目のフリー走行は2時からなので、再びメインスタンド裏の正面広場へ戻りグッズを見て回ってたり、イベントブースを見て回ったりし、お腹も空いてきたことなので昼食を取るためB2指定席後方のフードコートへ移動し オム焼きそばを食べました。食べたといっても、人が多くて座席は空いていないし、買うのにも行列だしで、一番回転の良さそうなオム焼きそばを買って、テントのの下で立ったまま食事です。雨は依然として降り続いています。


そうこうしている内に1時を回ったので飲み物を購入して再び席に戻ることにしました。戻るのにもコース下のトンネル部分で渋滞していて結構時間がかかります。何とかフリー走行が始まる前に席に戻り、2時からのフリー走行が始まりました。
しかし、いぜんとして雨は弱まったとはいえ降ってます。1回目と同じく各チームなかなか出てきません。そんな状態が30分ぐらい続いた2時半ごろ雨は一旦上がりました。路面はまだウエット状態ですが、だんだんと乾いてきてコースのライン上はほぼドライに 近くなってきて、各車ウエットタイヤからドライタイヤに履き替え始めました。そして、残り10分位になったあたりから各チームメインドライバーが出走を始めました。と同時に目の前を通り過ぎるマシンの速度は目に見えて早く エンジン音もとたんに甲高く鼓膜がビリビリ来ます。シューマッハもアロンソも待っていたかのようにコースに出てどんどん攻めてきます。
そうこうしているうちに予定の1時間が終了しました。少し物足りない感じはしたけど、まあまだ初日だし、明日は天気も回復してフリー走行と公式予選がありますからね。

本日のフリー走行も終了したので、再びメインスタンド裏の正面広場に戻りグッズの買い物をしました。スーパーアグリF1チームとシューマッハがインタビューのときかぶっているフェラーリのキャップ、それに佐藤琢磨応援グッズとして 日の丸に”琢磨”の文字が書かれたフラッグを購入。その他細かいものを入れて合計1万5千円のお買い物をして、この日は帰宅の途につきました。



2日目 10月7日 土曜日 公式予選の日

今日は昨日と変わって朝から快晴です。ただ風は結構強くて自転車で鈴鹿に向かう途中も風に煽られて結構怖かった。サーキットに向かう道中はやはり土曜日と言うこともあり、かつ今日から3連休になる関係も有って 人は昨日より数倍多くなっています。
サーキットに着いたらまずはショップ回りです。場所は既に昨日確保しているので、慌てる必要が無いのでゆっくり見て回ることが出来ます。ショップは遊園地入り口の外(駐輪場や巡回バスの停留所がある広場)にも沢山出ています。 ほしいものは沢山あるんだけど、昨日1万5千円も使っちゃって先立つものが無いので良いものを見つけてもただ指をくわえて観てるだけって感じです。でも見て回るだけでも結構楽しめるし、時間も幾らでも潰せます。
あれこれ見ながら正面ゲートへ向かいますが、昨日にも増して人の多さは半端じゃありません。去年も土曜日の予選のときにも来たけど、去年はここまで多くなかった様な気がするんだけどな〜。正面ゲートから入って、まだ時間もあるので メインスタンド裏の正面広場のショップをまたまた見て回り、ホンダのブース近くまで行くと去年同様”ホンダ応援グッズ”の無料配布をやっていました。ただでさえ人が多い中に既に長蛇の列が出来ていて大混雑です。私もグッズを貰おうと 早速長蛇の列の一番後ろに並びますが、結構配布している所まで距離がある。警備の人が拡声器で「このあたりに並ばれた方は、受け取るまでに3時間はかかります。」って言ってます。さらには 「本当に3時間かかるのかって言われる方が居られますが、本当に3時間かかります」だって。3時間はきついな〜と思ったけど特に急ぐ予定はないし(席確保済みだから)まあ、並んでしまったしとりあえず少し様子見ようと、 そのまま列に並んで流れに任せ進んでいると結構スムーズに進む。結局並んで30分もしないうちに貰えたよ。なにが本当に3時間かかるじゃ!サバ読むにもほどがある! グッズの中身は去年と同じでホンダF1レーシングの小旗とシールと、あとは宣伝用のチラシだけです。当たりが入ってると、ホンダF1レーシングの大きい旗が貰えるらしいけど、残念ながら当たりは入ってません。

色々うろうろしているうちに時間は10時を回りました。フリー走行は11時からだし、この人の多さでは席に向かうのに時間がかかりそうなので席へ向かうことにしました。すると案の定、逆バンクに向かう途中コース下を通るトンネルが 2箇所有るんだけど、2個目のトンネルに入る手前から渋滞してます。2個目のトンネル抜けて階段上がって直ぐの所に席を確保してるんだけど、そこへ行くのに結構時間かかりました。

何とか席について一息ついていると時間も11時になり、予選前の最後のフリー走行が始まりました。昨日は雨で予選、決勝に向けたセッティングが出来ない状態でしたから、各チーム最後のセッティングのためにも積極的にコースに出てきます。 とはいえ、ここへ来て無理してマシンを壊しては何もならないので、そこは多少気にしながらの走行です。ただし、終了が近づく頃にはそれでも攻めてきて、1分31秒から33秒のラップタイムを刻んでいます。

最後のフリー走行も終わり、あとは午後2時からの公式予選です。それまでの間昼食を取ろうと思うけど、人の多さであまり動きたくない心境です。メインスタンド方面に行くのを諦めて、逆バンク後方のお店が沢山並んでいるところで買い物することにしました。 でもそこも結構人が多くて、横の仮設トイレも行列です。女性用のトイレで並んでいるところは観光地でも見かけますが、男性用のトイレで大行列なのは初めてです。でも自然現象には勝てないので列に並んで用を足し、お昼は広島焼きっての と、今日は快晴で暑いので冷たいビールも1本買いを席に戻って昼食です。この広島焼きって広島風のお好み焼きのつもりなんだろうけど、広島人の私に言わせればちょっと違うような・・・・。でも味はまあまあでした。でもさすがに量が少なく 物足りません。ビールも1本ではやはり物足らないので、もう一度お店に行って、今度はミスタードーナツとビールのセット1000円を購入。でも良く考えたら500mlのビールが500円って高いよな〜。普通コンビにとかで買ったら270円だし、お店によっては 200円ちょっとで買えるもんね。まあこういった場所で買うと高いのは判ってたけど、明日は来る途中のコンビニで買って来ようと思います。

ドーナツも食べてビールも2本飲んで結構気分良くなった頃、いよいよ明日の決勝のスターティンググリッドをかけた公式予選がスタートです。今年から予選は3ラウンドのノックアウト制で行われます。どういうことかというと まず15分間皆走って好きなタイミングでラップタイムを計測し下位5台が脱落し、残った者は2ラウンドに進みここでも15分の計測を行い再度下位5台が脱落。残った者が最終の3ラウンド目に進み、20分間の計測を行いタイムの早い 順にスターティンググリッドが決定します。
で、日本人ドライバーの佐藤琢磨選手と山本左近選手ですが、なんと山本左近選手は計測に入った1周目、ヘアピンの立ち上がりにミスをし計測不能のまま予選リタイヤとなってしまいました。途中まで最初に計測したトヨタのツゥルーリ選手より 早いタイムを刻んでいたので残念です。佐藤琢磨選手はトラブルは無かったですが1分33秒666で残念ながら2ラウンドへは進むことが出来ませんでした。そのほかの上位有力選手はほとんど問題なく2ラウンドへ進出。2ラウンド目では序盤トヨタのトゥルーリが 1分30秒台のトップタイムを記録。これでも十分驚きなのに、その後走った皇帝ミハエル・シューマッハ選手が驚異的なタイムをたたき出しました。それまでの鈴鹿のコースレコードは1分30秒台でしたが、それを2秒近く上回る、1分28秒954。 今年で暫くF1は鈴鹿で走らないので、次回F1が開催されるまでは塗り替えられることの無いタイムです。とにかくその速さといったら尋常ではありません。鈴鹿サーキットは1周約5.8Kmで、右に左にコナーが続く8の字型のテクニカルコース。 通常だと2分切るのもやっとって感じで、明日のF1決勝前に行われる、インテグラの改造車で走るインテグラ・ワンメークレースの予選が、この予選の後に行われ、そのトップのタイムが2分40秒前後。これだって普通のなら十分速いタイムだけど、 F1マシンはほとんどが1分30秒から35秒で走ってます。その違いはタイムを見ただけでも判りますが、皇帝はそのなかでも驚異的に速い。
もちろん2ラウンドはシューマッハ選手がトップタイムで最後の3ラウンドへ進出。3ラウンド目は今度は明日の決勝の作戦も考えて燃料を積んで走るので、さすがのシューマッハ選手も28秒台なんて驚異的なタイムは出せません。 それでもシューマッハ選手は1分29秒711のトップタイムを記録。残念ながらその後走った同じフェラーリのチームメイトマッサ選手が1分29秒599を出してポールポジションをゲット。シューマッハ選手は2番手スタートになりました。 それでもフェラーリ2台がフロントラインを独占。同ポイントでチャンピオン争い中のアロンソ選手のルノーは第3ラインの5番手。フェラーリの後ろには母国グランプリで力の入っているトヨタの2台が独占。同じく母国グランプリとなる ホンダは第4ラインの7番手と8番手でした。スーパーアグリの佐藤琢磨選手は20番手スタート、山本左近選手は22番手スタートとなりました。

これで予選も終了し明日の決勝を残すのみとなりました。予選終了し人が少なくなるのを待って、再度正面のショップへ行き、ホンダチームのTシャツを購入。明日は買い物するような余裕は無いだろうからね。でも またまた5000円の出費です。この二日で合わせて2万円を超える出費・・・・後が怖い。
その後は明日に備えてアパートへ帰宅です。途中あともう少しでアパートと言うところで突然雨が降り始めました。今日は雨に濡れることは無いだろうと思ってたのに・・・・。
さあ、明日はいよいよ鈴鹿最後のグランプリの決勝です。シューマッハとアロンソの争いからも目が離せないし、トヨタ、ホンダも母国グランプリで気合い入ってるし、スーパーアグリも初めての日本グランプリで力入ってますからね。 明日も天気予報では一日快晴のようだし自転車で鈴鹿へ出動です。

3日目 10月8日 日曜日 決勝の日

今日も鈴鹿上空は一部雲があるものの快晴です。風は昨日から引き続き強いままですが、今日の決勝レースはドライコンディションで展開されそうです。
今日は人の多さは尋常ではない事が予想されますので、昨日より30分速く8時にアパートを出発し、途中コンビニでお昼のお弁当とビールを事前に購入して向かうことにした。今日は中でお弁当買う余裕は無いかもしれないので。
アパートを出て鈴鹿市内に入った辺りから道路には人も車も一杯です。昨年ホンダ工場前のサーキット通りを通って人の多さで難儀したので、今回はホンダ工場の裏側を通って向かいました。でも何処を通って行っても同じだね。 途中までは良かったけど、やはりサーキットが近づくと道には人がいっぱい。裏の道路上には路上駐車の車もいっぱい居るし、自転車に乗って人の間をすり抜けていくのも結構大変。サーキット近くまで来たら去年同様自転車を降りて 押して行くしかない状態です。まあそれでも車で来る人に比べたら順調に到着できるから、これも三重県に転勤になったおかげかな?

サーキットに着いたら自転車置き場はもう昨日までの比では有りません。どうだろう?パッと見自転車の数は5000台位は居るんじゃないかな?自分の自転車を止めるためのスペースを探すのも一苦労です。適当に止めると帰るとき 自転車を探さなければいけなくなるからね。
正面ゲート(遊園地側)の前はもう凄い人です。後で聞いたのだけど、この日の来場者数は過去最高の16万人だそうです。どうりで多いはずだ。ゲート前ではトヨタチームの応援グッズの無料配布をしています。グッズと言っても、 Tシャツの上に着る薄いメッシュのベストの様な感じでトヨタチームのカラーとロゴが書かれていて服の上にそれを着ると、トヨタチーム応援団の様になるってだけの物ですが、2回列に並んで2つ貰いました。 (ホンダレーシングのTシャツにスーパーアグリノ帽子被ってるのに・・・。)
サーキットメインゲートを潜って、左側奥の方には関係者が車で入ってくる通りがあります。時間的にそろそろレーサー達がやってくる時間だし、その通りの向こうにはヘリコプターが下りてくる広場がありますので、うまくすればえびちゃん、もえちゃんが 観れるかもしれない。時間もまだ早いことだし、カメラを持って待ってみることにしました。
暫くすると真っ赤なフェラーリが入ってきます。運転席をみると昨日の予選でポールポジションを獲得したフェリペ・マッサ選手です。なんと片手に携帯で話しながら運転してるじゃないの!お〜い!日本は携帯しながら運転したら違法だぞ!!
続いて青いマセラティでミハエル・シューマッハ選手が入ってきました。フェラーリチームなのにフェラーリじゃないんかいな! その後もベンツやBMWでキミ・ライコネン選手、フェルナンド・アロンソ選手と次々と入ってきます。 ただ、写真がうまく撮れませんでした。みんな通りを止まらず入っていくし、最初のマッサ選手やシューマッハ選手のようにフェラーリ等のスーパーカーで来れば「誰だろう?」って注目するんだけど、ベンツやBMWじゃ関係者もそれで来るので、 気がついたときには通り過ぎてるって感じ。さらには、ホンダのルーベンス・バリチェロ選手なんかホンダのオデッセイで来るんだもん!まさかF1ドライバーが国産車に乗ってくるとは思わないよね。ヘリコプターの方も何機か着陸しては 人を下ろしていたけど、えびちゃんらしき女の子は降りてこなかったようだし、40分位いたけど諦めて席のほうへ移動することにしました。

もちろんこの人の多さです。席に辿り着くのにも大渋滞です。まわりを見るとみんな思い思いの格好でやってきています。鈴鹿サーキットのコースの形のフレームのめがねをした人。頭にF1カーのぬいぐるみがくっついてる人。体にフェラーリの旗を巻きつけた人。 みんなそれぞれの応援スタイルでレースを楽しみにやってきてるようですね。特に今回は今期限りで引退を表明しているシューマッハ選手の応援が多いです。ただでさえフェラーリチームの応援は多いのに、今年はそれに輪をかけて多いように思います。
そんな色々なコスチュームを見ながらなんとか席に辿り着きました。
上の写真は左が私が座ったダンロップコーナーから第1、第2コーナー方面を見た画です。遠くに伊勢湾も見えます。右が逆バンク後方にある売店周辺ですが、めっちゃ人多くて何処に売店があるのやら・・・
席に着いて暫くすると、前座のインテグラ・ワンメークレースが始まりました。このレースにはTUBE の松本怜二さんも参加しています。順位はまあそこそこだけど、結構頑張っているようですね。 スピード感はやはりF1と比べて見てしまうからだろうけど、なんか遅い感じがします。これだけ見れば十分早いんだろうけどね。

インテグラのレースが終わったところで、早めの昼食を取ることにしました。来る途中買ってきた弁当とビールです。天気も良いし最高の気分です。
一通り食事を済ませ、ビールも飲んだ頃です。私が座っていた席からコースを挟んだ反対側に、なにやらスタイルの良い女性が3人写真を取ってます。「誰だろ?」って事で良く見ると、なんとえびちゃん、もえちゃん、 山田優の3人がメインスタンドをバックに写真撮影やってました。大急ぎでデジカメ構えたけど、ちょっと距離があるので豆粒にしか写りません。そこで持ってきていたデジタルビデオカメラを出します。このカメラは光学ズームで23倍まで ズームできますのでバッチリビデオにも撮っちゃいました。3人ともやっぱり可愛いね〜。

そうこうしていると今年F1日本グランプリ鈴鹿20周年記念行事として、かつて鈴鹿を熱くさせた名車のデモ走行が行われました。マクラーレンMP4/6、マーチ881・ジャッド、ラルース・ローラ90・ランボルギーニと、鈴鹿の歴史に名を刻んだ名車ばかりです! マクラーレンMP4/6はあのなつかしのカラーリングです。かつてあの「音速の貴公子・アイルトン・セナ」が乗って無敵の走りを見せていた頃のマシンです。左のラルース・ローラ90・ランボルギーニに乗ってるのはスーパーアグリチームの 監督でありF1の表彰台に上がった日本人唯一のドライバー鈴木亜久里さんです。 デモ走行も終わり暫くすると今度は決勝前のドライバーズパレードが、行われました。トヨタ2000GT、ホンダS800など、懐かしい世界の名車に各ドライバーが乗って、サーキットを一周します。シューマッハや佐藤琢磨が通ると、割れんばかりの大歓声です。
ドライバーズパレードも終わり1時半になると、各チームのマシンがグリッドにマシンを移動させるためにピットを出てコースを1周します。

フォーメーションラップが始まる少し前、最終コーナーに陣取っているホンダファンクラブの応援団がパネルを使った人文字を出しています。写真がそうですが、なかなか統率された見事なパフォーマンスです。私の居るダンロップコーナーからも良く見えるので これが出たとき皆大歓声で、写真を撮りまくっていました。
そして2時前になるといよいよスタートに向けてのフォーメーションラップがスタートです。各車タイヤを暖めるためマシンを右に左に、急加速したりしてタイヤをスリップさせ温度を上げてながらコースを1周しいよいよスターティンググリッドにロックオンです。

最後尾の山本左近選手がロックオンすると同時にシグナルがカウントダウンしブラックアウト! 各車第1コーナーめがけてフル加速です。ここで5番手につけていたアロンソ選手が一気に加速し、一つ前のトヨタのツゥルーリ選手を1コーナーで交して4番手にアップです。 さすがに昨年最年少ワールドチャンピオンに輝き、本年度もここまでシューマッハ選手と並んでチャンピオン争いのトップに居るドライバーです。1コーナー2コーナーと立ち上がり、S字を抜けて逆バンクへ。そして私の目の前のダンロップコーナーへ次々に飛び込んできます。 エンジンの音と観客の大歓声でもう鼓膜がビンビンです。その後シューマッハ選手は3周目にトップのマッサ選手を交してトップに。アロンソ選手もピットイン・アウトのタイミングでうまくマッサ選手を交して2位にまで順位を上げてきます。

しかし、シューマッハ選手もペースが落ちないので約5秒のタイム差はほとんど縮まらないままレースは終盤を迎え、35週目にアロンソ選手が本日2回目で最後のピットイン。これを待ってたかのようにフェラーリチームもシューマッハ選手の2回目の ピットインの準備に入り、次周の36週目でピットイン。タイヤ交換と燃料補給を済ませ問題なくコースに復帰、1コーナーに差し掛かった頃2位のアロンソ選手が最終コーナーからメインスタンド前に走り抜けていきます。ほとんどタイム差を縮められることなくコースに復帰し、 後はこのままゴールへ向けて走るのみ。何事も無ければシューマッハ選手の優勝で、チャンピオン争いにアドバンテージを持ったまま最終ブラジルグランプリの予定でした。
ところが・・・・1コーナー2コーナーの立ち上がりは遠めに見ても問題なく走っています。そして私の居るダンロップコーナーの前を通過するシューマッハ選手を見て私の頭に?マークが・・・。明らかにそれまでのフェラーリの エンジン音と違う!回転数が一定だし、コーナーを立ち上がるところでアクセルONするのに、まったくその気配が無い! 明らかに何か変だ! って思っていたら。次の瞬間周りの観客が凍りつきました。 ダンロップコーナーのすぐ後のデグナーカーブで白煙を上げるシューマッハ選手の映像が場内スクリーンに映し出され、場内放送で「シューマッハ、スローダウン!」って叫んでます。スクリーンには白煙を上げスローダウンした フェラーリの横をアロンソ選手がすり抜けていく映像が・・・・。今年引退を発表し、最後をワールドチャンピオンで皇帝らしく終えるシューマッハの画を創造していた私(いや、F1ファンの皆が思ってたと思う。)には信じられない 光景です。フェラーリがエンジントラブルを起こすのは百数戦ぶりの事らしいです。なんでめったに壊れないエンジンがここで、鈴鹿で壊れるんだ!!
スクリーンにはマシンを降りて観客に手を振るシューマッハ選手の映像が。それを見て観客の一部は早々と帰宅の途に着き始めました。


結局レースはそのままアロンソ選手が優勝し、シューマッハ選手との得点差を10ポイントに広げ、次回最終戦で1ポイントでも取れば2年連続でアロンソ選手がワールドチャンピオンに輝きます。2位はフェラーリの マッサ選手、3位はアロンソ選手のチームメイト、ルノーのフィジケラ選手です。日本勢は4位にホンダのバトン選手が入りました。トヨタの後ろからスタートしたのに、結果はトヨタの前に出ましたね。来年F1が開催される富士スピードウエイ を本拠地にするトヨタに、鈴鹿を本拠地とするホンダが最後の鈴鹿で意地を見せたって感じで、バトン選手には大きな拍手を送りたいです。佐藤琢磨選手は15位、山本左近選手は17位で完走です。スーパーアグリチームはまだ今年 誕生したばかりですから、まあまだこれからですね。完走しただけ良しとするしかないかと思います。今回の結果でフェラーリとしてもチームのコンストラクターズ争いでトップのルノーに大きく引き離されることなり、よほどの事が無い限り、 アロンソ選手のチャンピオンとルノーチームのチャンピオンは揺るがないものとなりました。

そして、ついに鈴鹿でのF1が終了です。シューマッハ選手がリタイヤしてしまうし、鈴鹿でのF1はこれで暫く無くなるしで、なんとなく一抹の寂しさを感じます。富士スピードウエイでの開催権は5年契約となっているらしいし、 トヨタの社長は鈴鹿との交互開催の要望に、「ありえない」とはっきり言っているらしいので、少なくとも2012年のシーズンまでは鈴鹿にF1が帰ってくることは無くなる訳です。でも、やはりここ鈴鹿は日本におけるF1の聖地です。 幾多の名勝負が見られ、F1日本グランプリの歴史にその名を刻んでいる鈴鹿サーキットですから、必ず再びここでF1サウンドが聞ける日が近いうちにまたやってくると信じています。まあ、その頃私は何処に住んでいるのか・・・。 サラリーマンは転勤が付きのもですから・・・。まあでもそのおかげで去年、今年とF1を自転車で観に行ける環境に居れた訳ですから、少し複雑な気分です。

などと感傷に浸ってるのもつかの間、帰りはめちゃくちゃな大渋滞です。車はサーキット前の交差点を基点に、東西南北どの方向に行くにもまったく動いていません。歩道も人が溢れ、当然ですが自転車に乗って行くことも出来ず 暫くは押して帰宅となりました。とにかくこの渋滞はものすごいものです。近くに住んでいる鈴鹿市民はもう慣れたものらしく、この3日間は車での移動はしないし、するとしても遠回りしてでもサーキット周辺を避けるそうです。 まあ20年間毎年同じ光景だから慣れたものですよね。

さあ、これでF1日本グランプリも終わりこれでこの辺りも本格的に秋がやってきます。そういえば私の地元東広島ではこの休み「酒祭り」をやってるんですよね。去年今年とF1を観に行ってるので酒祭りに2年連続で行けてないけど 来年は鈴鹿でF1は無いし、来年からは酒祭りに帰ることとしよう。

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