今年もF1ワールドグランプリ第18戦、日本グランプリが開催されました。10月8日から9日まで開催されましたが、さすがに8日は金曜日で仕事があるので行けませんでしたが、8日、9日と行って来ました。 ●10月8日(土) この日は午前中に2回のフリー走行、午後から公式予選があります。朝6時過ぎに起床し、外を見ると雨こそ降っていないけど霧が濃く、今にも雨が降り出しそうな天気です。軽く朝食を取り、7時半に鈴鹿サーキットを目指して自転車でアパートを出発。 鈴鹿サーキットまでは大体8キロぐらいの距離で、普通なら30分もあれば着く距離です。順調に鈴鹿市に入ってくると、道路はだんだんと車の量が増えてきて、国道1号線から鈴鹿川を渡る橋の辺りから既に混雑が始まっていました。ナンバープレートを見ると、 色んな県のナンバーの車が一杯です。私が見た範囲では西は福岡、東は栃木と各地からF1ファンが集まってきています。中にはフェラーリやランボルギーニと言った、私の年代には憧れのスーパーカーも居ます。でも時速300キロでるスーパーカーも渋滞では どうにもなりませんね。その横を私は自転車でブッチ切りです。う〜ん凄い、私の自転車はフェラーリよりも速い! 鈴鹿サーキットに近づくにつれ、車だけではなく歩道を歩く人の数もどんどん増えてきます。8時過ぎに鈴鹿サーキットに着きましたが、既に多くのファンでサーキット周辺やサーキット内は埋め尽くされてます。おまけに着いたと同時に雨が降り始めました。 早々に自転車を停め、正面ゲートを通ってサーキット内へ。自動車メーカーやタイヤメーカー等レーススポンサーの各社のブースが沢山ありますが、まずはベストポジションを確保するために場所の確保です。なんせ貧乏人ですから自由席しか買えません。 自由席でも9000円ですからね。指定席はヘアピンコーナーが一番安く約28000円。グランドスタンドの様な最高の場所は5万円から6万円ですから、買える訳無いですからね。 私が思う自由席で一番ベストポジションはS字コーナーから逆バンク。最初にそこを目指して行きましたが、残念ながらよく見える場所は既にシートが置かれて場所が取られてました。開いてるところは今ひとつ良く見えないところばかり。 仕方ないので、その次にベストと思ってるスプーンコーナーへ移動です。鈴鹿サーキットのスプーンコーナーは、一番遠い所ですから、移動にも時間がかかります。移動していると9時になり今日1回目のフロー走行が始まりました。 ヘアピンコーナー横をとおりもう少しでスプーンという所で、歩道がコースのすぐ脇を通るところがあります。金網ひとつ隔ててコースです。ここをおよそ200キロ以上の速度でF1マシンが通り過ぎました。その瞬間コース側の耳の鼓膜が震えるのが判ります。 うるさいと言うより耳が痛く思わずのけぞってしまいました。とにかくその爆音はおそらくみんなが創造している以上だとおもいます。 | |
なんとかスプーンコーナーに到着。さすがに一番遠いところなので、まだまだ良いポジションは開いてます。そりゃそうだよね、一番遠いところの上、朝も早いし決勝は明日だもんね。とりあえずシートを敷いて、まずはビールで一呼吸置くことにしました。
コース上では雨の中でも各チーム午後の公式予選に向けてマシンの調整のためフリー走行を繰り返しています。たださすがに雨の中ですから、マシンを壊したくないのであまりスピードは出していません。出していないと言っても、それはF1のスピードでの話ですから、
普通のレースカーのスピードで言えば十分フルスロットルのスピードですけどね。 11時になりフリー走行も終了し、13時からの公式予選まで休憩です。私たちも弁当を買いにとりあえずぶらぶらとし、松坂牛丼なるものを1000円で購入しました。一応松坂牛を使ってるのかな?良く判らないけど、まあまあ美味しかったです。 ついでにレース公式プログラムも2000円で購入。そうこうしている内に13時になり公式予選が開始です。 予選は前回の大会(鈴鹿の前はブラジルでした)での順位の後ろからです。雨の方はお昼前から一旦あがって、路面も濡れているけど、水は浮いていない状態です。でも各チーム浅溝のタイヤで走行です。最初のアタックはレッドブル・レーシングのクルサード選手。 いきなりウエット路面の中で1分46秒台のタイムをたたき出しました。その後も次々このタイムを更新するタイムを出してきます。この滑りやすい状況でよくそんな速度で走れるな〜。まあだからこそ世界最速のF1パイロットでいられるんだけどね。日本人ドライバーの佐藤琢磨は11番目の走行で、 その時点でトップのタイムをはじき出しました。当然観客は大喜び。ところがそれもつかの間すぐに次の選手が琢磨を上回るタイムを出し、琢磨の順位は下がっていきます。しかもこれからは前回大会で上位に入賞している、まさしく最速のドライバーが次々出てきますから・・・。 ところが、天は琢磨に味方したのか、またまた雨が激しく降り始めました。さすがにこうなるとタイムは上がってきません。しかも今年からF1はルールが変わって、予選で使用したマシンは決勝までFIAが保管し、一切調整や修理が出来ない事になってます。従って無理をしてマインを壊したら、 下手をすると明日の決勝に出られなくなるわけですからね。シーマッハ、アロンソ、ライコネンも無理をせず押さえ気味に走って1分50秒台です。 でもこれで明日の決勝は面白くなりそうです。なんせ、早いドライバーが後方スタートですからね。鈴鹿は抜き難いコースとして有名ですから、彼らが明日どんな走りを見せてくれるか。当然後方のままで満足する連中ではないですから、信じられないパッシングを見せてくれるかもしれません。 | |
トップタイムは、トヨタに乗るラルフ・シューマッハで、1分46秒です。しかし、このウエット路面で良くそんなタイムが出せるな〜。鈴鹿は1周約5.8キロの距離ですから、平均速度は約198キロ。ヘアピンやS字、シケインと言った速度が出せないコーナーもあるので、
ストレートでは250キロは超えないと出せないタイムです。そう、F1ドライバーはドライバーとは言わずパイロットって言うんだよね。そのマシンの速さとジェット機並みの加減速はドライバーというよりパイロットと言う方が近いんだよね。なんせ、鈴鹿で言えばバックストレートから130Rを通って、
シケインに飛び込む際の減速で首にかかる前方へのGは5G近く掛かるんだって。つまり重力の5倍の力で頭が前方に引っ張られるんだよね。頭だけでなく体全体に強烈なGが掛かるから、並みの人間では約1時間半のレースには到底耐えられない。 2時過ぎに公式予選が終わり、明日のためにシートをそのまま飛ばされないように固定して、メインゲートの各ブースやショップへ向かいました。最初に来週広島に帰るので、家族のお土産にタイヤの形の箱に入ったバームクーヘンを買い、 その後は自分の趣味でフェラーリのコップやホンダレーシングのキャップ等、お金が許す範囲で色々と購入。他にも色々見て回ったりしたかったのですが、雨も止まないし、人は多いし・・・。明日に備えて帰ることにしました。天気が良ければ前夜祭はあるし、お店の一部は一晩中やってるので、もっと遅くまで居てもいいんだけどね。 帰りもやっぱり道路も歩道も渋滞です。雨も降るし、カッパを着ていたとはいえ、ずぶ濡れ状態でアパートへ帰ってきました。早速お風呂に入り、食事をすませ。デジカメの写真の整理をし、TVのスポーツニュースで今日の予選の様子や明日の見所をチェックして寝ました。 さあ、明日は決勝です。天気予報も明日は晴れると言ってるので、300キロを越える高速バトルが期待できそうです。 | |
●10月9日(日) いよいよ今日は日本グランプリ決勝の日です。今日は昨日より30分遅く起床し、外を見ると晴天ではないけど雨は降りそうな空模様ではなく、レース観戦日和になりそうです。朝8時に昨日と同じくアパートを自転車で出発。途中コンビニでお弁当等を購入して行きました。なんせ、サーキット内で買うと長蛇の列だし高いし。 350mlのビールがコンビにでは200円で、サーキット内では350円ですからね。まあ、これはここに限ったことではなく、野球場等で購入しても同じくらい高いですけど。弁当とビールを購入して、再びサーキットへ向けて出発です。道路は昨日にもまして渋滞しています。歩道も歩行者で溢れ返っています。昨日と同様、 途中から自転車をおしてサーキットに着いたのは8時半過ぎ。場所も昨日の内に確保しているので、まずはのんびりショップを見て回ります。 |
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メインゲートを入ったところでは昨日と同様に各ブースでイベントをやってます。最初にデンソーのブースでデンソーギャルがステージでイベントやっていたので、早速写真を撮りまくりです。さらにその横のブリジストンのブースでもファッションショーの様なものが始まりました。こっちも当然写真撮りまくりです。 なんせレースクィーンの写真を沢山撮りたかったけど、レースクィーンを見るにはメインスタンドに入り、メインストレート及びピットが見えないと見ることが出来ません。ここの席は5万から6万円の席だから、当然入ることは出来ず、残念ながらレースクィーンの写真をとることが出来ませんでした。 | |
さらに色々見て回っていると、ホンダのブースで応援グッズを無料で配布していると聞き早速行きました。グッズをもらうのに長蛇の列が出来ているようですが、人の多さで何処が最後尾か判りません。仕方ないので、適当に列の間に何気なく入り込みました。って言うか途中から入り込む人が多いんだよね。 まじめに最後尾に並んだ人はなんか損した感じで、この辺は主催者側は考えないといけないですね。で、グッズをもらい(と言ってもホンダレーシングのシールと、小旗ですけど・・・。)時間も良くなってきたので、昨日シートを置いてきたスプーンコーナーへ移動することにしました。 | |
移動も大変です。なにせこの日は約16万人の人出だそうで、通路には沢山に人が居ますので、その中を流れに任せて移動するしかありません。中にはフェンスの前に台を置いて、その上から見ている人も居ました。途中仮設スタンド等には沢山のフラッグがはためいています。フェラーリの赤に跳ね馬の旗、
ブラジル国旗、フィンランド国旗、各チームのフラッグ。中でもやはり一番多いのは日の丸とBARホンダのフラッグ、その次がトヨタのフラッグですね。 流れに身を任せ、何とかスプーンコーナーへ到着。昨日確保した場所にちゃんとシートがありました。早速座り込みまずは買ってきたビールを飲みます。なんせ、昨日とは違い今日は良い天気で日差しも出てきています。空を見ると朝方よりさらに天気が良くなって、まさに秋晴れの天気です。 |
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午後12時半、出場ドライバー20名がクラッシックカーに乗ってサーキット一周のパレードです。2週間前のブラジルグランプリで今期のワールドチャンピオンを決めているフェルナンド・アロンソ、北欧の貴公子キミ・ライコネン、セナ亡き後の無敵の強さを誇った皇帝ミハエル・シューマッハ。
今期のトヨタの躍進を支えたラルフ・シューマッハ。そして何より現在日本人唯一のF1ドライバーの佐藤琢磨。その他にもTVで何時も見ているドライバーの顔が良く見えます。 午後2時前、場内放送でマッチ(近藤雅彦)が佐藤琢磨選手にインタビューする音声が流れ、続いてEXILEによる君が代斉唱があり、いよいよ日本グランプリ決勝スタートの雰囲気が高まってきました。 スタート前のフォーメーションラップは時間通り2時調度にスタート。写真を撮るにはこのときがチャンスと目の前を通過するF1マシンを撮りまくりました。フォーメーションなのでゆっくり走っているのですが、それでもデジカメで撮るにはシャッタースピードを高めにして、 あらかじめ通過するコースにピントを合わせておき、マシンがフレームインした時点でシャッターを切らないと間に合いません。それでも若干流れた感じでしか撮れませんでした。各マシンタイヤを暖めるため急加速や左右への蛇行をしてマシンをわざとスライドさせ、タイヤに摩擦を与えて暖めてます。 100キロ、200キロでコーナー曲がるにはタイヤの温度を高めに保ちグリップ力を維持しないと曲がれないんですよね。 |
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フォーメーションも終わり各マシンがグリッドに着きいよいよ決勝スタートです。しかし、5番グリッドに着けていた佐藤琢磨選手はスタートをミスして後方に下がってしまいました。さらに悪いことにフェラーリのバリチェロ選手と接触し、後ろから2番目にまで後退してしまいました。
しかも接触でマシンへのダメージもありそうで、これはスタート早々琢磨のレースは終わりか!って思ってたら、なんと1周目の最後の最終コーナーでモントーヤ選手がクラッシュしてマシンが大破。これでイエローフラグとなり追い越し禁止の上、ペースカーが入ったため、
各マシンスピードダウンを余儀なくされます。これはラッキーです。この間にピットに入りマシンのフロントウイングを交換しレースへ復帰。普通なら周回遅れも仕方ないところを、最後尾までの順位ダウンで済みました。 最悪なのはトヨタ陣営です。前日の予選から燃料を少なく積んでマシンを軽くしてラルフ・シューマッハ選手がポールポジションを取り、決勝もマシンが軽いうちに後続との差を広げる作戦でしたが、ペースカー走行を余儀なくされ結局差を広げることが出来ず燃料補給に入ったため、 後方へ順位を落とし、その後挽回できないままでした。佐藤琢磨もその後数回、他車との接触があり、結局順位剥奪となりましたし、同じくBARホンダのバトン選手も残り10周を切るまではトップに居たのに、燃料切れでピットインしたため、表彰台を逃しました。 |
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結局勝ったのはファイナルラップの第一コーナーで見事なパッシングを見せた北欧の貴公子、キミ・ライコネン選手。2位がルノーのジャンカルロ・フィジケラ選手、3位は同じくルノーで今期のF1シリーズワールドチャンピオンを前回のブラジルで決めているフェルナンド・アロンソ選手でした。
今年のF1はルノーとマクラーレン・メルセデスがシーズンを通して主役でしたし、鈴鹿でもその流れは同じでした。ジャパンパワーは、トヨタもホンダも母国グランプリと意気込んでた割には今ひとつの成績でしたね。 レースが終わってからがまた大変でした。なんせ16万人もの人が一度に帰路に着くわけですから。まずスプーンコーナーから、正面ゲートへ行くまでが人の大渋滞!なかなか進まず何時もの数倍の時間がかかってゲートを出て、自転車置き場へ行き自転車に乗って帰ろうとしましたが、 歩道も車道も渋滞です。しばらく人の流れの合わせて自転車をおして帰りました。鈴鹿サーキット正面の交差点は大混雑で、信号では流れを制御しきれないから、おまわりさんが出て交通整理をしていました。交差点を中心にどの方向も渋滞です。車で帰る人は随分時間がかかったでしょうね。 当日ムービーも持っていき、決勝レースの様子を撮りました。少しでも雰囲気が伝わればと、その一部をアップしましたので、約2分半の映像ですけど見てみてください。 F1日本グランプリ決勝 |